
ひと昔前まで“健康志向のこだわり派が選ぶ食材”、というイメージのあった玄米ですが、ここ数年、モデルや女優さんも好んで食べる“美容食”として見直されるようになりました。
玄米に興味はあるけれど、ぼそぼそしておいしくないのでは?炊き方が難しくないかしら?どうしてダイエットできるの?そんな「?」があるあなたへ、玄米のうれしいデトックス効果と、もっちり美味しく炊き上げるポイントをご紹介します。たのしく玄米を始めて、夏本番までにデトックス&すっきりボディを目指しましょう!


「玄米はおかずいらず」と言われるほど、栄養バランスが非常に優れています。
白米では取り除かれるぬかや胚芽部分は、実はビタミンB群や鉄分、カルシウム、食物繊維など、栄養の宝庫。
玄米には、その部分がしっかり含まれているので、おかずをたくさん食べなくても必要な栄養を採れ、結果的にカロリーを抑えた食事が可能となるのです。


食物繊維はなんと白米の6倍!
玄米は、肥満の大敵である便秘の解消にもってこいの食材です。食物繊維には、余分なコレステロールや糖分の排出を促す作用も。
デトックス効果で、ダイエットだけでなく美肌力アップも期待できます。


歯ごたえのある玄米は自然によく噛んで食べることになるので、満腹感を得やすく腹持ちが良いのも特徴です。噛むことで唾液がたくさん出ると消化しやすくなり、胃腸の負担も減らすことができます。
また、玄米はGI値※が低い食品のひとつ。GI値が低いほど、食べたときの血糖値の上昇が穏やかなので、血糖値を下げる働きをもつ「インシュリン」の分泌を抑えることができます。
インシュリンには同時に消費されずに残った糖を脂肪細胞として蓄える働きがあるため、その分泌を抑えることで余分な糖が身体に蓄えられるのを防ぐことができるのです。
※GI値…食べ物が消化され、体内で糖に変わり血糖値が上昇させる速度を数値化したもの。ブドウ糖を摂取した時の血糖値上昇率を100として、相対的に表す。

難しく考えずに、まずは白米を玄米に変えてみること、そしておいしく炊くことを目標にしてみましょう。
玄米の風味を生かすには、おかずを少し薄味にしたほうが合うようです。

玄米は外皮であるぬかや胚芽ごと食べるので、安心できる無農薬のお米を選びましょう。
有機栽培や自然農法、無化学肥料のお米は手間がかかっている分、味も美味しくおすすめです。なお、もみ殻の多いもの、緑色がかった未熟な米(青米)が多いものは避けましょう。

保存容器に移して、冷暗所に保存します。シンク下やガスコンロの下は湿気が多く高温になりやすいので注意しましょう。
夏場は冷蔵庫の野菜室におくのもおすすめです。
玄米の保存期間は袋に記載されている調整日より約1年間です。


玄米はポイントをおさえれば簡単に美味しく炊けます。「ボソボソして美味しくなかった」という経験がある人は、以下を参考に炊いてみましょう。
ちなみに玄米を炊く道具としては、炊飯器や圧力鍋、土鍋などが挙げられますが、圧力鍋を使うのが最ももっちりと美味しく仕上がるといわれています。



もみ殻や痛んだ米を取り除き、ボウルに入れてから水を注ぎます。手で軽く混ぜながら2、3回水を替えて洗います。
※白米のようにしっかりとぐ必要はありません。手でくるくると回しながらやさしく洗いましょう。

ざるにあげて水気をきり、約1.2〜1.5倍の水と一緒に圧力鍋に入れて、2時間〜ひと晩浸水させます。(夏場は1〜2時間程度でもOK)
※白米と比べて、水加減を多く浸水時間も長くします。水量や時間は鍋のメーカーや季節によって多少変わるので、様子をみて調整を。
※子どもと一緒に食べる場合は、消化がよくなるように水加減を多くしてやわらかめに炊きましょう。よく噛むことも教えてあげてください。夏場や胃が疲れている時も、やわらかめに炊くと食べやすくなります。

塩(できれば自然塩)を1合につきひとつまみ入れて、圧力鍋のふたをし、中強火にかけます。圧がかかってきたら弱火にして20〜30分炊きます。

火から下ろして、5〜10分程蒸らし、ふたを開けてしゃもじで上下を返すように混ぜます。

早く、美味しく炊くには圧力鍋が一番ですが、ない場合は手近な道具で炊いてみましょう。
浸水を長めにするのがふっくら炊くコツです。

さらっとした炊き上がり。水加減は玄米の1.5〜1.8倍。沸騰してから40〜60分弱火で炊きます。蒸らし時間は10〜15分程度取りましょう。

玄米炊き機能のついている炊飯器なら土鍋で炊いたような炊き上がりに。水加減は炊飯器の指定に合わせて。玄米炊き機能がなければ、玄米の1.5〜1.8倍の水加減で浸水時間は6時間以上おいてから白米同様に炊きます。


その日に食べきれない時は、なるべく炊き立てを小分けしてラップに包んで冷凍保存します。
レンジで解凍しても良いのですが、蒸篭や蒸し器で温めなおすとふっくら炊きたてに近い仕上がりになります。

玄米を主役にした、ダイエットにおすすめのレシピをご紹介します。玄米に慣れない方でも美味しく食べられるアレンジメニューです。
玄米食を続けている方も、たまにはこんなアレンジで楽しんでみてはいかが。



アボガドタコライス
フレッシュな野菜と一緒にビタミンCと食物繊維たっぷりとれるワンディッシュレシピ。
アボガドは栄養価が高く、豊富に含まれるビタミンEはアンチエイジング効果もあり、玄米との相性もぴったり。

材料(2人分)
玄米ごはん 2膳分
豚挽き肉 100g
玉ねぎ 1/4個
にんにく 1片
(A)酒 大さじ1/味噌 小さじ2/醤油 小さじ1
サラダ油 小さじ2
塩、こしょう
スプラウト 適量
アボガド 1/2個
サルサソース 大さじ4
作り方
1. たまねぎ、にんにくはみじん切りにする。Aの調味料を合わせておく。
2. フライパンにサラダ油とにんにくを加えて弱火でいためる。香りがでてきたら玉ねぎを加え中火でしんなりとするまで炒める。豚挽き肉を加えて炒め、白っぽく色が変わってきたらAを加えて煮汁がなくなるまで炒める。最後に塩、こしょうで味を調える。
3. 玄米ごはんを器に盛り、表面を少し平らにして2をのせ、そのうえにアボガド、チリソース、スプラウトを順にのせる。

厚あげとみょうが丼
忙しい時もささっと作れる、ヘルシーな大豆製品をメインにしたお手軽レシピ。
玄米の美肌効果は、大豆のイソフラボンも加わってさらにパワーがアップ!きれいで丈夫な肌をつくります。さわやかな風味をそえてくれる薬味と、海草のミネラルも海苔で補給してヘルシーさと美味しさもプラス。
材料(2人分)
玄米ごはん 2膳分
厚揚げ 約200g
玉ねぎ 1/4個
(A)醤油 大さじ1/みりん 大さじ1/酒 大さじ1/出汁(または水)50cc
焼き海苔 1/4枚
みょうが 1個
大葉 2枚
白ごま 小さじ1
作り方
1. 玉ねぎは繊維に逆らって輪切りにし、厚揚げは熱湯を回しかけて油抜きして食べやすい大きさに切る。焼き海苔は半分の大きさに切り、みょうが、大葉は千切りにする。
2. 鍋にAを煮立て玉ねぎを加えて中火で2〜3分煮る。厚揚げを加えて上下を返しながら煮る。煮汁を少し残して火を止める。
3. 玄米ごはんを器に盛り、煮汁をかけて焼き海苔を敷いたうえに厚揚げとたまねぎをのせる。白ごまを振り、みょうが、大葉を盛り付ける。

監修/レシピ提供:ナチュラルフード研究家、クッキングインストラクター 前田さやか
同志社女子大学短期大学部卒業。会社勤めをしながら、食と健康のつながりに興味を持ち、クッキングスクールOrganic Baseにてマクロビオティックを学ぶ。Professional Course(KIIXプログラム)修了。現在は、フリーのインストラクターとしてWhole Foods Studioに参加のほか、料理教室mittenを主宰。著書に『まいにち玄米ごはん』(アスペクト)、共著『マクロビオティック、はじめました』(アスペクト)ではレシピ、コラムを担当。