シャープなのにかわいい小物でキッチンにも春を呼ぶ。デザインディレクターの酒井さんからフラスコのふたりに出された課題は、スプリングの性質を活かして、「キッチンの作業が楽しくなるようなもの」をつくること。錆びにくくて機能的なステンレスは水まわりにぴったりだけれど、もっと遊び心があってもいいんじゃないかと思っていたふたりの目に止まったのが、山内スプリングの工場見学で見たレーザーカットでした。薄いステンレス板をレーザーカットする様子を見て、ちょうちょのクリップを思いついたのだそう。ヒラヒラと飛んできて、水まわりで羽を休めるちょうちょがいる風景。無機質になりがちな素材を有機的なかたちに変えてキッチンに取り入れるという発想です。スプリングの性質を理解するまでに試行錯誤はしたものの、新しいステンレスの可能性を引き出す試みができました。
フラスコ
松本直子と佐藤隆一によるデザインユニット。2000年に発表した体温で色が変わるテーブル「36℃」が話題に。「水を注ぐと青く変化するグラス」など、人々の感情やアクションに注目したデザインをコンセプトに活動。
山内スプリング製作所
昭和22年創業。金属製品の試作・量産品の、設計から加工までを一貫して行うメーカー。最新設備と熟練の技で三次元加工技術(ワイヤーフォーミング)を使用した加工品は、バネ、メガネフレームなどに広く使われている。
”おいしいキッチンプロジェクト”
食事の時間を楽しくする工夫って、人それぞれ違います。ちょっとがんばって、おいしい食事をおいしく食べた後は、なんだか満ち足りた気分になります。「おいしいキッチン」はこの「ちょっと」の手間とか面倒なことで暮らしが変化することに注目。使い勝手がよくて、そこにあると心地よく気持ちを和ませてくれるような要素をプラスした、食まわりのアイテムを展開するプロジェクトです。