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ホットディノストップ > Interview  > カヒミ・カリィさん(後編)

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聞こえてくる音や見える色がまるでグラデーションが細かくなったような感じに…

─ 妊娠から出産へという十月十日(トツキトオカ)の間には、いろいろ新しい発見があったでしょうね。
それはもう本当にたくさん。

妊娠しているときって頭の回転が変わるのか、思い出そうとしても夢の中の出来事みたいな感じで、よく覚えていないんですが、ただ、新しい発見があったな、新鮮な経験だったなっていうことだけはすごくよく覚えています。

【和(にき)ちゃんに向かって】 なにがあったっけ?和ちゃん。おなかの中にいたときに(笑)。

うーん、そうですね。感覚がすごく変わったというか・・・。色や音、匂いだったりとか、そういうものに対してすごく敏感になりました。よく言いますよね。匂いや味覚が変わるって。それと一緒で、聞こえてくる音や見える色が、すごくこう・・・グラデーションが細かく感じるっていうんでしょうか。そんな風になりました。

インタビュー(後編)ミュージシャン カヒミ・カリィさん
インタビュー(後編)ミュージシャン カヒミ・カリィさん

わたしは本を読むのが好きなんですが、妊娠中はなかなか頭に入ってこないんです。テレビを見ていても、言葉が言葉としてでなく音みたいに入ってくるんですよ。まるで知らない国の言葉を聞いているような感じで。

そうすると、テレビの音ってすごくうるさいんですね。ガーッていう音の嵐というか。色もチャカチャカ変わるじゃないですか。なので見ていると、情報が頭に入ってこない。

こう・・・圧倒されるんです。色のフラッシュと音が直接的に感じて。だから、普段のように内容が頭に入ってこないんですよね。ある意味、動物っぽくなっていたのかもしれないですけど。

たぶん、子どもを守るために、からだがすべての物に対して敏感になっているんだと思います。取り入れていいものと取り入れないほうがいいものが、からだでわかるというか。そう思うと、テレビを見るって妊娠中はよくないのかも。実際楽しめなくて、減りましたね。テレビを見ることが。

逆に庭を眺めたり、鳥の声を聞いたり、食べ物でもさっぱりしたもののほうが好きになったり。それは、面白い経験でしたね。

今回のアルバム作りは、娘にも影響があったと思うし、逆に娘の影響で出来上がったとも思える

─ 6月には、3年8カ月ぶりの新作アルバム「it’s here」を出されるそうですが(※インタビューは4月実施)、妊娠という経験の影響はありましたか?
やはり初めて作曲をしたということ、それが一番大きかったです。それから、自分が妊娠中っていうすごく特殊なとき、すべての感覚が普段とまったく違うときに作ったということ。あともう一つ、初めてバンド形式で作っていったということ。その3つがあることで、今回のアルバムは過去のものとは全く違うというか、とても特徴的な作品になったと思いますね。

そう、妊娠中は言葉というものに対し、(普段と感覚が変わって)すごく難しくなった時期だったにもかかわらず、なぜか書く仕事が多くて、原稿や歌詞をとてもたくさん書いていたんです。

歌詞を書くときってすごく集中するんですが、普段よりももっと深く集中して、ちょっと飛ぶというか、時間の感覚がずれるくらいなんです。頭の中で言葉のパズルを組み立てたり、いろいろなことを思い出したり想像するといった作業をギューッと凝縮して行う・・・

インタビュー(後編)ミュージシャン カヒミ・カリィさん

そうしたことはおなかの中にいた娘にも影響があったと思うし、逆に(そういう状態にわたしをさせた)娘の影響でアルバムが出来上がったと思います。

─ ある意味二人三脚ですね。
そうですね。スペシャルサンクスで和ちゃんの名前をいれなくちゃ(笑)。

おなかの中にいるときからコミュニケーションは大切

─ 妊娠中にレコーディングされたそうですが、新曲が胎教の音楽になったかもしれないですね。
もし胎教になったとしたら、すごく贅沢というか面白いですね。それこそプロのミュージシャンの生音をずーっと聞いていたわけですから。あ、そのせいかしら。大きな音を聞いてもあまり嫌がらないです。

娘は音楽というよりリズムがすごく好きなんです。それはやはり、わたし自身がレコーディングやライブでリズムをとりながら歌ったり、主人がタップダンサーなので、おなかにいるときからタップの音を聞いていたり、そういう影響もあるのかもしれません。今も主人はあやすときに足がタタタタって動いてたりするんです。もう無意識に。教育のためじゃなくて、もう足癖みたいになっていて、あやしながらずーっとタタタタと(笑)。
とにかくリズムがすごく好きで、あと・・・おもちゃのベルみたいなものよりも本物の楽器の音のほうが好きですね。ちょっと子どもらしくないけれど(笑)。

─ やはり、おなかにいるときから本物を聴いているから?
どうなんでしょう。そうなのかもしれない。だったら面白いですね。たしかにおなかの中にいるときに聞いた音って絶対忘れていないと思いますしね。

─ 五感に関することって、おなかの赤ちゃんにもちゃんと伝わるっていいますよね。たとえば、おなかにいるときに呼びかけていた名前で呼ぶとちゃんと反応するとか。
わたしもそれはすごく思いました。おなかにいるときから、コミュニケーションがちゃんととれるというか。

たとえば、赤ちゃんっておなかをキックしますよね。で、キックされるたびにわたしもポンっておなかをたたき返す。キックされたらポンッ。キックゲームっていうらしいんですけれど。それをなにかで読んで、キックされたらポンッ、キックされたらポンッって繰り返していたら、今度は逆にわたしがポンッてすると、そこを蹴り返してきたんです!

ほかにも、産まれてはじめて家に連れて帰ったとき、うちの犬が吠えてもぜんぜん怖がらない。もうすっかり慣れているというか、はじめましてじゃなくて、もうわかっている感じだったりとか。それはたぶんおなかにいるときに吠え声が聞こえていたからだと思うんですけれど。

そういうことがいくつもあったので、ああ、やっぱりおなかの中にいるときからコミュニケーションは大切なんだなあと思いました。音だけじゃなくて視覚的なものの影響もあるみたいで、おなかの中にいるときは見えなかったはずなのに、見えていたような反応をしたり。今いっしょにいても不思議ですね。

インタビュー(後編)ミュージシャン カヒミ・カリィさん

妊娠して、わたしのもっていた何かをみんなが敏感にキャッチしてくれるように

─ アルバムと同じタイミングで、プロデュースされたオーガニック化粧品も発売されるとか。
もともと妊娠前から、基礎化粧品には興味をもっていたんです。妊娠して、自分のおなかが大きくなるにつれ、クリームやボディシャンプーを使うときに、これは匂いがきつくていやだなとか、こういう商品があったらいいのに、と思うことがけっこうあって。
でもそのころはあまりマタニティコスメがなかったので、自分でアロマセラピーのオイルを使ってマッサージオイルを作ったり、ふだん使っていたものを応用したりしていたんですね。で、今回お話をいただいて、そうした経験から得たアイデアや感覚をとりいれていただき、メーカーさんがもっている知識や技術とコラボレーションする感じで、できあがったんです。

インタビュー(後編)ミュージシャン カヒミ・カリィさん

─ 同じ時間の流れの中で、和ちゃんが産まれ、アルバムが生まれ、化粧品が生まれ・・・すごいですね。妊娠したことで、カヒミ・カリィさんのもつエネルギーが大きくなっていたんでしょうか。
自分でもなんでそんなにいろいろできたのかわからないくらいなので、不思議です。

たぶん・・・娘ができたことで新しいアイデアが湧いてきたし、そういうアイデアや環境が変わったわたしを面白いって思ってくれる人が多かったんでしょうね。またいただいたお話が、わたしにとっても面白いことだったので、状況的にはおなかが大きくなって辛かったりしても、「やりたい!」っていう気持ちのほうが大きかったんです。

もっとも、やりはじめたらやっぱり無理なこともあり、大変なこともあったんですが、周りのスタッフの方々がそんなわたしを理解してくださって、いつでも助けてくれたので・・・。

だから、妊娠してわたし自身のエネルギーが大きくなったというよりも、わたしのもっていた何かをみんなが敏感にキャッチしてくれるようになって、わたしが逆にそこにのったという感じなんです。

今も子どもがいることでスケジュールが立ちにくくけっこうぎりぎりなときもあるのですが、みんなが応援してくれるので感謝してます。
やりたいこととやらなくちゃいけないこと、すべてがいっぱいで。許容範囲を超えるくらいの感じなんですけれど。でも、そういう状態でいられること自体、すごく幸せだなあって思いますね。

娘を授かったのは亡くなった母からの贈りもの

─ カヒミ・カリィさんは幼くしてお母様を亡くされたそうですが、今ご自身が母となって思うことは?
母は、今のわたしと同じ41歳のときにわたしを産んだんですね。そして、同じ年齢で自分も母になった・・・なんかすごく不思議なんです。
わたしには10歳年が離れている兄がいるんですが、10歳の男の子を抱えて、今より医学も発達していない時代に母が41歳でわたしを産んだのは、すごく大変だったと思うんです。それで身体を壊し、命を落としたんじゃないかと。そう思うので、(わたしを産んでくれたことに)本当に感謝しています。

それで・・・娘は、母からの贈りものなんじゃないかなと思うんです。家族からも周りからもそういわれますし。わたしも本当にそう思っているんですが、ときどき母=自分のような不思議な感じになることがあるんです。わたしがわたしの母で、娘がわたしで、自分で自分を育てているような、そういう気持ち。だから、ある意味わたしは母の(人生の)リベンジをしているようなものじゃないかと。

インタビュー(後編)ミュージシャン カヒミ・カリィさん

母は最後まですごく頼もしい人だったらしいんですね。命がなくなる瞬間まで、いい母だった。そういう母の姿についてわたしはあとから聞いたんですけれど・・・だから・・・わたしも母のような人間になりたいなあと思っています。

それまで母がすばらしい人だったということをわたしはあまり知らなかったし、話もよく聞いていなかったんです。だから(妊娠を機に)話を聞き、自分がそうやっていろいろと感じたりしたことで、わたし自身の・・・母が不在だったことで欠けていた部分が埋まったような気がします。そして、そこが埋まったことで母性が生まれたというか。それこそが、娘を授かったことで得た一番のギフトだったのかもしれません。

インタビュー(後編)ミュージシャン カヒミ・カリィさん

─ 今、娘さんに母としてしてあげたいと思うことは何ですか?
そうですね。今はなるべく彼女が求めるものはぜんぶ与えてあげるようにしたいと思っています。

アーユルヴェーダ(インドの伝統的な学問)の考え方で、3歳までは子どもの本質的な欲求、眠たいとかおなかがすいたとかいっしょにいたいとかそういったものをたっぷり満たし、愛情を注いであげればあげるほど、精神的に安定した子どもとして成長していき、その後の人生が豊かになるっていうんです。
だから、なるべくいっしょにいて彼女が何を求めているかっていうのを見極め、それを与えられたらいいなって思います。


ずっと抱っこしていると抱き癖がつくからよくないとか、いつまでもベッドで添い寝していると一人で眠れなくなって大変だからベッドに寝かせるとか、そういったこともいわれますけれど、そうじゃなくなるべく抱っこしたり、いっしょにいて家事も全部するようにしています。大変だし、なかなか難しいんですけれどね。

【和ちゃんに向かって】 寝るときもいっしょなんだよね。

今、こうして娘といると、もっと早く産めたらよかったなって思うことがよくあります。もし生まれ変われるとしたら、次は5人、6人とたくさん子どものいる人生を送ってみたいですね。それくらい子育ては面白いし、いいものだなあって思うんです。

前編はこちらから

読者からのQUESTION

「すごく長くてきれいな髪が印象的ですが、ショートカットにされたことはないんでしょうか」

あります。子どものときと、あとパリで一度すごく短くしたことが。でも似合わなくて、ものすごく後悔して(笑)。基本的には長いほうが好きで、子どものころから髪の毛を切ると何か悲しい気分になって泣いてたんです。なぜかわからないんですが、髪の毛を切るっていうのが好きじゃなかったみたい。

パリで切ったのはプロモーションビデオの撮影の時だったんですね。もともとショートのカツラをかぶることになっていたんです。最初はスチール(写真)撮影だったので、髪の毛を後ろに縛って服の中に隠すようにしてカツラをかぶっていたんですが、ビデオだと動くのでうまく隠せないじゃないですか。

インタビュー(後編)ミュージシャン カヒミ・カリィさん そのときヘアメイクの人とふたりだけで部屋にいたんですけど、それだったら内緒ですごく短く切っちゃって、「おつかれさまー!」っていうときにパーッとカツラをとってみせたら、みんなが「えー!?」って驚いてウケるかもしれないと思って(笑)。それこそ10分くらいで、腰のあたりまであった髪を短く切っちゃったんです。

─ ウケました?
ウケすぎて、みんなちょっと引いてました(笑)。あまりにも大胆なことしたから。「おはようございます!」って入ってきたときは長かったのに、「いやあ、おつかれー!」ってカツラをとったら短くなっていたのには、さすがのフランス人もびっくりしてましたね(笑)。

そのとき・・・たしか28歳くらいだったんですけれど、たぶん人生で一番短いくらい短くしたんですが「こないだみたいな長い髪に戻るときは、もう30何歳になっているね」って言われて、「ガーン!たしかにそうだ!」みたいな(笑)。それ以来また伸ばしてます。髪は私にとって、何か大切なものですね。ネイティブアメリカンがハワイやタヒチなどの女性が長い髪をしていて特別な感じがするのに似ているかもしれません。

カヒミ・カリィさんプロフィール

カヒミ・カリィさん

'91年デビュー。以降、国内外問わず数々の作品を発表し、90年代に大流行した“渋谷系”ムーブメントの歌姫として君臨、人気を博す。'97年フランス・パリへ移住。'98年、'99年には全米ツアーを行う。
英語・フランス語が堪能で、NHKFMのパーソナリティー、連載コラムや映画コメント執筆、字幕監修なども手掛ける。近年、菊地成孔氏や大友良英氏らのセッションにも参加し話題に。2007年ライブDVDを、2008年にはビクター80周年記念コンピレーションCD「Music For Nipper」をプロデュース。音楽だけでなく、そのナチュラルなライフスタイルも多くの女性から支持されている。
2009年12月には、夫であるタップダンサー・熊谷和徳氏との間に、和(にき)さんを出産。2010年6月、妊娠中の経験を生かしてプロデュースしたオーガニックなボディケアライン『Preens』を発売。また、同6月ニューアルバム「It's Here」発売。
2010年9月3日4日にはビルボード東京にてアルバム発売記念ライブも決定。
オフィシャルサイト:http://www.kahimi-karie.com

※平成24年10月1日現在の情報です。

カヒミ・カリィさん直筆サイン色紙&最新CDまたは化粧品プレゼント!

今回インタビューさせていただいた
カヒミ・カリィさんの直筆サイン色紙&最新CD 『It's Here』 のセットを抽選で2名様に、直筆サイン色紙&カヒミ・カリィさんプロデュースの化粧品のセットを抽選で3名様(Preens「デュアルクレイソープ」:2名様、Preens「ママクリーム」:1名様)にプレゼントします!

応募はこちら

応募締切:2010年8月31日(火)
※当選者の発表は発送をもってかえさせていただきます。(発送は2010年9月上旬予定)

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