学生時代は、例えば広告業界など様々な価値観を持った多くの人と出会い自分を成長させられる企業で働きたいと思っていました。就職活動を進めていく中で通信販売業界を知ることになったのですが、特にディノスは取扱う商品ジャンルが幅広く、さまざまな業界の人と接する機会に恵まれていること、そしてテレビやネット、カタログなどそれぞれに特徴のある媒体を使って商品を紹介し、世の中にブームを起こすことができる点にも魅力を感じて入社しました。
入社当初は催事部(現在の事業開発部)に配属となり、主にスポーツ用品を担当しました。催事の企画立案から始まり、お取引先様との商品交渉、媒体での告知、そして催事場でお客様の応対と、入社して間もない頃はわからないことも多かったですが、とにかく無我夢中に駆け回りましたね。会場は東京ドームのようにとても広い施設もありましたから、正直、前日は十分に眠れなかったくらいプレッシャーが大きかったこともよく覚えています。
催事当日はまさに自分が取り組んできたことを一つ一つ確認する機会です。お客様と直に接することの難しさ、シビアさを感じつつ、その反応(いい反応も悪い反応も)を肌で感じることができて、とても勉強になりました。催事終了日に目標売上をクリアしていればもちろんうれしいのですが、やはりこの仕事の醍醐味は共通の目標に向かって社内・社外に関係なく多くの人と力を合わせることだと思います。「お客様に喜んでいただきたい」という目的に向かって一致団結して無事に催事を終えたときの達成感はなんとも言えません。お客様の笑顔、お取引先様の笑顔を見たときの達成感こそが次へのモチベーションにつながっているのだと思います。
その後、異動となり、現在はテレビ部でキッチン用品のMDを担当しています。担当媒体はフジテレビの情報番組「ノンストップ!」内の『いいものプレミアム』という通販コーナー、ここでの商品担当という位置づけです。 このMDという仕事は、世の中に数限りなくある商品の中からどのような商品をどのタイミングで、どのようなお客様に提案するか、じっくりと精査して企画を練ることから始まります。その企画のプレゼンを行い、販売する商品が決まった後は、よりテレビという媒体の独自性が色濃く出るわけですが、番組制作会社との台本の検討から、収録・放映チェック、放映後の商品フォローという一連の流れがあり、これらもすべてMDがメインとなって担当します。大変ですがやりがいは十分すぎるほどあります。
商品を紹介する番組時間はわずか7分30秒。この時間内でお客様の中に、「欲しい」だけではなく「買う」という意識を芽生えさせなくてはなりません。ここでは商品そのものの良さを伝えることはもちろんですが、ディノスが提案する意味やディノスならではの魅力が無くならないよう、自分で実感したその商品を通じて得られる価値を伝えていくように心がけています。例えば、フィスラーというドイツブランドの「圧力なべ」。一般的に圧力なべを使ったことのない方からは、「使うのが難しそう」「勢いよく蒸気が噴き出て、ちょっと怖いイメージがある」といった声が挙がります。ですが、もともとは料理に疎かった自分でも、そのフィスラーならとても簡単に使いこなせ、これならもっと料理をしてみようという気になったのです。それまでの先入観が大きく覆りました。自分が感じたこの驚きを番組の中でいかにリアルに表現し訴求できるかが、お客様(消費者)の共感を生む大きなポイントなのです。
また一方で、購入して商品を使ったお客様からは「煮込み料理がいつもの10分の1くらいの時間でできる。そのおかげで子どもと接する時間が増えて、私も子どもも満足しています」とか「時間のある週末にしか作れなかった料理が平日にもできて、夕食のメニューの幅が広がり家族が喜んでいます」といった声をいただきます。このように商品の紹介を通じて、単なるキッチン用品としての使い勝手の良さにとどまらない、その何倍もの価値を生活全体で得ることができることを伝え、よりよいライフスタイルを提案していくことこそが我々MDの仕事だと思っています。これからもお客様が潜在的に欲しいと思っているものをタイムリーに提案できるようにしていきたいですね。
ディノスというと、インテリアや家具のイメージを強く持たれているお客様も多いようですが、キッチン用品においても歴史と実績を誇っています。一回の放映で売れた売れなかったと一喜一憂せずに、本当にいいと思える商品を根強く紹介・販売し、それを積み重ねてきた結果だと思います。事実30年以上のロングセラー商品(シリーズ)に代表される「定番商品」といわれるものも多くあり、それは大きな強みです。とはいえ、その過去の実績に頼りきりでは、自分が担当を任せてもらった意味がありません。簡単ではありませんが、そうした定番のラインアップの中に、自分自身が感じ取った時代に合ったトレンド感を加えながら、お客様のニーズに応えていくことが私のミッションだと考えています。魅力ある新規商品を開拓し、一つでも多く定番商品に育てていくことが今の目標ですね。
日頃の情報収集としては、メーカーの担当の方からじっくりと商品知識を教わる場面も多くありますが、自分でも料理の本や主婦向けの雑誌を読んだり、料理研究家の方に話を聞きに行ったりしてユーザー側の気持ちをつかむようにしています。番組構成に必要な情報については、(データなどを駆使して論理的に攻めるというのも一つの手法ですが、)自分が使ってみてどう感じたか、普段どのような点で困っている人が多いか、使用した方は率直にどう感じたかといったリアリティのある声の方が、制作スタッフの方々からも共感を得やすく、さらには売る側の責任者である自分と同じレベルの意識(モチベーション)を持ってもらいやすいものです。これらの生の声を聞き集めることこそが番組づくりを成功させる上でとても大事だと感じています。
情報収集といえば入社4年目のときに海外の新商品展示会(商談会)に行かせてもらったのですが、「一人で海外の商品や情報を持ち帰って来てくれ」と言われてビックリした記憶があります。実際、先輩から教えていただいた海外での商談のポイントと片言の英語を駆使して一人でデンマーク、ドイツ、フランスを回ってきました。最初は不安と戸惑いだらけでしたが、振り返ってみると、普段の自分に足りないものを洗い出す機会として非常に勉強になりましたし、度胸も付きました。若くても熱い想いと責任感を持っていればどんどん仕事を任せてくれる。それがディノスだと思います。やる気があって商品や人に対して思い入れと思いやりのある人は活躍できると思っていますし、そういう人と一緒に仕事をしていきたいですね。自分自身もそんな初心を忘れず、入社前に描いたムーブメントを今のフィールドの中で起こしていきたいと思っています。
(この取材は2011年11月に行われたものです。)
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